矯正治療は痛い?痛みは減らせる?痛くないと歯が動かないって本当?

歯列矯正には痛みが伴う、というイメージは非常に強く、痛みが怖くて治療ができないという方も多いでしょう。最近では「痛みの少ない矯正治療」「当院の矯正治療は痛くない」といったキャッチコピーを目にすることも増えてきましいた。

 

矯正治療を検討している方は、以下のような疑問をお持ちではないでしょうか?

 

「矯正治療の痛みに耐えられる自信がない」

「本当に痛くない矯正治療なんてあるの?」

「痛みがないと歯は動かないって本当?」

 

このような疑問や不安に答えるために、当記事では以下の内容を解説いたします。

 

  • 歯列矯正には痛みがあるのか
  • ・歯列矯正で痛みが出る理由
  • ・マウスピース矯正とワイヤー矯正の痛みの出方の違い

 

当ページをご覧いただけば、矯正治療に伴う痛みについて正しい知識が得られます。矯正治療に対して必要以上に恐怖心を持ってしまっている方は、ぜひ当記事をご覧いただければと思います。

 

当院、兵庫県明石市のいぬきデンタルクリニックは、虫歯治療や歯周病治療、矯正に伴う抜歯など、全て院内で完結してワンストップで矯正治療まで行える数少ない医院です。

 

マウスピース矯正の治療シミュレーションができる無料カウンセリングも実施しているので、歯列矯正を検討中の方はぜひお気軽にお問い合わせください。>>いぬきデンタルクリニック(西明石)の矯正治療について

 

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歯列矯正は痛いのか?全く痛みがない治療はある?

矯正治療は痛い?痛みは減らせる?痛くないと歯が動かないって本当?

矯正相談にいらっしゃる患者様から、必ずといって良いほどご質問いただくのが、矯正治療の痛みについてです。矯正治療は痛いのか、痛みのない治療はないのか、とよくご質問いただきます。

 

結論から言えば、矯正治療には必ず痛みが伴います。痛みの大小は矯正治療の方法や症例によって異なりますし、痛みの感じ方も個人差がありますが、大なり小なり必ず痛みは伴います。

 

ただし基本的には、耐えられないほどの痛みを伴うことは、現代の矯正治療ではほとんどありません。

 

数十年前までの矯正治療は、確かに治療の初期段階で「耐えられないほど痛い!」ということは実際にありました。ですが現代の矯正治療であれば、しっかりと矯正に精通した医師が治療を行う限り、痛みを最小限に留めるように対応するので心配いりません。

 

矯正治療ではなぜ痛みがあるのか?痛みの2つの原因

矯正治療ではなぜ痛みがあるのか?痛みの2つの原因

矯正治療に痛みが伴う理由は、大きく分けて以下の2つです。

 

  • ・歯が動くことが原因で生じる痛み
  • ・矯正装置が口の中に当たることが原因で生じる痛み

 

これら2つの痛みは、それぞれ原因が異なるために、痛みを減らすための対処法も異なります。

 

痛みが強い場合は鎮痛薬を使用して一時的に痛みを減らすこともできますが、矯正治療の期間中にずっと痛み止めを飲み続ける訳にはいきません。痛みの根本原因となる問題を知っておき、なるべく痛みの少ない方法を検討することで、矯正治療の期間をストレスなく過ごすことができるはずです。

 

矯正治療で痛みが生じる2つの原因や、なるべく痛みを減らすための方法について、以下でより詳しく解説します。矯正治療の痛みが怖い、なるべく痛くない治療を行いたい、という方はぜひご覧ください。

 

痛みの原因①:歯が動くことで生じる痛み

痛みの原因①:歯が動くことで生じる痛み

矯正治療の最中に痛みが生じる1つ目の原因は、歯が動くことに伴う痛みです。

 

矯正治療で歯を動かす仕組みを簡単に説明します。歯は歯槽骨という骨で支えられています。歯槽骨は矯正治療では、歯を動かしたい方向に向かって矯正装置で力を加えることで、歯槽骨を刺激します。刺激された歯槽骨は、圧迫された側の骨がなくなり(吸収)、反対側に生まれた隙間には新たに骨が作られます。

 

このようにして、徐々に歯を支える骨が吸収と再生をくり返すことで、歯が動いていきます。

 

骨が吸収される際に、プロスタグランジンE2という痛みの原因物質が作られることで、痛みを感じるようになっています。

 

矯正装置による歯槽骨への力を受けて、骨が吸収されることで痛みが生じるため、矯正装着してから2日~3日ほどの間に痛みを感じることが多くなります。多くの場合で、痛みのピークは3日目までで、長くても1週間程度でほとんど痛みはなくなります。

 

また矯正装置を調整すると、再び痛みを感じることになります。調整による痛みも3日〜1週間前後ありますが、調整のたびに痛みは小さくなっていき、矯正開始後3ヶ月〜6ヶ月ほどで、痛みをほとんど感じなくなる方が多いです。

 

矯正治療の種類によって痛みの大小が異なる

歯が動くことによる痛みの大小は、矯正治療の種類によって異なります。現在主流な矯正治療は、「マウスピース矯正」と「ワイヤー矯正」の二種類に分けられます。

 

ワイヤー矯正に比べて、マウスピース矯正は一度に歯を動かす距離が小さいため、歯が動く痛みも比較的小さい治療法となります。

 

またワイヤー矯正のワイヤーはご自身で着けたり外したりできませんが、マウスピース矯正では着脱を自由に行えます。本来推奨できることではないのですが、どうしても痛みに耐えられない場合は、マウスピース矯正であれば一旦マウスピースを外すことができます。

 

こういった理由から、歯を動かす痛みが怖い!という方は、ワイヤー矯正よりもマウスピース矯正を選択するのがおすすめです。

 

  • ワイヤー矯正:一度に歯を動かす距離が大きいため痛みも大きくなりやすい
  • ・マウスピース矯正:一度に歯を動かす距離が小さいため痛みが少ない

 

当院、兵庫県明石市のいぬきデンタルクリニックは、虫歯治療や歯周病治療、矯正に伴う抜歯など、全て院内で完結してワンストップで矯正治療まで行える数少ない医院です。

 

マウスピース矯正の治療シミュレーションができる無料カウンセリングも実施しているので、歯列矯正を検討中の方はぜひお気軽にお問い合わせください。

 

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痛みの原因②:矯正装置が口の中に当たることで生じる痛み

痛みの原因②:矯正装置が口の中に当たることで生じる痛み

矯正治療で痛みを感じるもう2つ目の原因が、装置が口の中に当たることで生じる痛みです。

 

矯正治療では口の中に矯正装置を装着するため、装置が口内の粘膜や頬、舌に当たることで、痛みを生じさせることがあります。

 

痛みの生じ方はワイヤー矯正とマウスピース矯正によってことなるので、それぞれ詳しく解説します。

 

ワイヤー矯正の器具による痛み

ワイヤー矯正の器具による痛みは、以下の3つのパターンに分けられます。

 

  • ・ワイヤー矯正の装置が頬に当たって痛い
  • ・口の中にワイヤーが刺さって痛い
  • ・(裏側矯正の際に)矯正装置が舌に当たって痛い

 

このような形で、ワイヤー矯正では痛みが出る場合があります。それぞれの対処法は以下の通りです。

 

ワイヤー矯正の装置が頬に当たって痛い場合の対処

ワイヤー矯正装置の尖った部分や硬い部分が頬の粘膜に当たると、粘膜が傷ついて痛みが生じます。これを解決するためには、尖った部分や硬い部分を、別の柔らかな素材で覆ってしまいます。

 

こういった痛みによる問題は以前からずっと存在しているため、対処法も数多く開発されてきました。具体的には、以下のような方法で装置が頬に当たって痛みが生じることを防ぎます。

 

  • ・医療用シリコンで装置の痛い箇所を覆う
  • ・医療用ワックスで装置の痛い箇所を覆う
  • ・デュラシールを装置のフック箇所やワイヤーの断面につける
  • ・コモンベースレジンを装置のフック箇所やワイヤーの断面につける

 

それぞれ詳しく解説すると非常に長くなるので割愛しますが、要するにワイヤー矯正の装置が頬に当たっていたい場合には、さまざまな方法で対処が可能ということです。ほとんどの歯科でこういった対処は行えるので、痛みが出てしまった場合も安心です。

 

口の中にワイヤーが刺さって痛い場合の対処

矯正が進むにつれて、歯が動くことでワイヤーが後ろから少しずつ飛び出してくることがあります。特に治療の初期段階、ガタガタした歯並びを直している際に、よく起きる現象です。

 

ワイヤーが少しだけ飛び出しているのであれば、医療用シリコンや医療用ワックスでワイヤーを覆うことで、痛みに対処できます。

 

ワイヤーが大きく飛び出しているのであれば、ワイヤーを切ることで対処が可能です。ただしワイヤーは非常に硬い素材なので、ご自身では切らずに必ず医院で切ってください。ご自身で切ろうとして、誤って口の中を切ってしまうような事故が過去にも何度も起きています。

 

医院での処置は短時間で済むため、自分で切らずに必ず医院で対処してもらいましょう。

 

(裏側矯正の際に)矯正装置が舌に当たって痛い場合の対処

裏側矯正(歯の裏側に矯正器具を装着するワイヤー矯正の手法)の際に、舌に矯正器具が当たって痛みが出ることがあります。

 

この痛みは非常に辛い場合があり、人によっては耐えられずに裏側矯正をやめて表側矯正に変更することもあります。

 

舌は非常に敏感な感覚器官なので、頬などと比較して強い痛みを、頻繁に感じてしまうような場合があります。近年は裏側矯正の器具も小さく、痛みを生じさせにくく改良されてきていますが、それでも痛みが全くなくなっているわけではありません。

 

周囲から見て気付かれにくいことで人気の裏側矯正ですが、こういったデメリットに耐える我慢と覚悟が必要になります。

 

マウスピース矯正の器具による痛み

マウスピース矯正で使用するマウスピースは、基本的には表面が滑らかで粘膜や舌に刺激を与えることがほとんどありません。そのため強い痛みが生じることは少ないですが、以下のような原因で痛みが生じる場合はあります。

 

ここでは、代表的なマウスピース矯正装置ブランドである、インビザラインを例に解説します。

 

  • ・アライナー(マウスピース)の縁が歯茎や舌に当たって痛い
  • ・アタッチメントが頬に当たって痛い

 

それぞれの対処法は以下の通りです。

 

アライナー(マウスピース)の縁が歯茎や舌に当たって痛い場合の対処

インビザラインをはじめとするマウスピース矯正のアライナー(マウスピース)は、表面が滑らかに作られており、口内に当たって痛むような突起などはありません。しかしマウスピースの縁の部分は、歯茎や舌に当たることで痛みの原因となる場合があります。

 

縁が当たることによる痛みは、アライナーの形状が歯の形状にうまく適合していないことや、アライナーの製造段階での研磨不足などが原因として考えられます。患者様ご自身で対応できる問題ではないため、担当の歯科医に相談してみましょう。

 

アタッチメントが頬に当たって痛い場合の対処

インビザラインでは、アタッチメントという歯の動きを補助するための、小さな突起のついた補助装置を歯の表面につけて治療をします。アタッチメントは普段はアライナー(マウスピース)と歯の間に存在しているため、周囲を傷つけたり痛みの原因とはなりません。

 

ただし例外的に、食事やオーラルケアなどアライナーを外すタイミングで、頬にアタッチメントが引っかかって口内炎の原因となることがあります。

 

アタッチメントは調整して角を丸く引っかかりにくくすることもできるので、気になる場合は歯科医に相談しましょう。

 

まとめ:矯正治療に痛みはありますが、対処法もあるので心配いりません

まとめ:矯正治療に痛みはありますが、対処法もあるので心配いりません

当記事では、矯正治療の痛みについて解説しました。矯正治療には必ず痛みがあります。

 

  • ・歯が動く痛み
  • ・装置が口の中に当たる痛み

 

歯が動く痛みは、避けることができません。歯が動く際には必ず痛みも生じます。なるべく痛みを少なくしたい場合は、一度に歯を動かす距離が小さいマウスピース矯正を選択すれば、痛みも少なくなる傾向にあります。

 

装置が口の中に当たる痛みは、さまざまな対処法が用意されており、適切に対処することで多くの場合は痛みを取り除くことができます。ただしワイヤー矯正の中でも裏側矯正は、感覚が鋭い舌に矯正装置が当たってしまうことで、強い痛みを感じることもあるので注意が必要です。

 

痛みの種類を理解し、なるべく自分にあった治療法を選択することで、痛みを感じるリスクを減らせます。痛みが出てしまっても、対処法が確立されているため、あまり心配しすぎる必要はありません。

 

当院、兵庫県明石市のいぬきデンタルクリニックは、虫歯治療や歯周病治療、矯正に伴う抜歯など、全て院内で完結してワンストップで矯正治療まで行える数少ない医院です。

 

マウスピース矯正の治療シミュレーションができる無料カウンセリングも実施しているので、歯列矯正を検討中の方はぜひお気軽にお問い合わせください。

 

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監修者情報

歯科医師(院長) 井貫 幸一

歯科医師(院長) 井貫 幸一

歯科医師(院長) 井貫 幸一

  • 2013年 東北大学歯学部卒業 歯科医師免許取得
  • 2022年 いぬきデンタルクリニック 開業

患者さまの生涯にわたりお口の健康を維持し、笑顔あふれる生活をサポートできればと考えております。
お口のことでお悩みの方もそうでない方も是非一度お気軽にご相談ください。

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