インプラントオーバーデンチャーのメリット・デメリット

いぬきデンタルクリニック院長の井貫です。

今回はインプラントオーバーデンチャーという治療についてお話しします。

 

そもそもインプラントオーバーデンチャーという言葉を耳にするのも初めての方もいると思います。インプラントオーバーデンチャーとは一体どのような治療なのでしょうか?

 

インプラントオーバーデンチャーとは?

みなさんもインプラントはなんとなくご存じかもしれません。

ではインプラントオーバーデンチャーとはどのようなものなのでしょうか?

簡単にインプラントオーバーデンチャーを説明するとインプラントの上に(オーバー)作る入れ歯(デンチャー)のことを言います。

もしかするとインプラントをご存じの方はインプラントは入れ歯とは違うものではないの?と思われたかと思います。

そもそもインプラントとは

①人工歯根の部分(インプラントフィクスチャー)

②インプラントの頭と人工歯根の連結部(アバットメント)

③被せもの(上部構造)

以上の3つのパーツよりできています。

 

 

インプラントオーバーデンチャーとはこの連結部分(アバットメント)に入れ歯の支えとなる装置を作ることで、インプラントにより入れ歯を支える治療です。

簡単に説明するとインプラントを支えにした入れ歯のことをインプラントオーバーデンチャーと言います。

 

このため通常のインプラント治療と比較するとインプラントオーバーデンチャーは取り外し式の治療になります。

このお話を聞くと、なぜあえて取り外し式のインプラントオーバーデンチャーを選ぶのかと思われた方も多いのではないでしょうか?

しかし、このインプラントオーバーデンチャーには固定式のインプラントと比較すると多くのメリットもあります。

 

インプラントオーバーデンチャーのメリット

インプラントオーバーデンチャーにはインプラントを使用した入れ歯であるため特有のメリットがあります。

 

①インプラントを入れる本数を減らすことができる

固定式のインプラントであれば、作る歯の頭に比例してインプラントの本数が必要になります。例えば上顎全てをインプラントで治療するのであれば、7~8本程度のインプラントが必要になります。しかし、インプラントオーバーデンチャーの場合は4~6本程度のインプラントの本数で治療が可能です。また下顎であれば、顎の骨が硬いためさらにインプラントの本数を減らすことが可能です。(例:2~4本程度)

このため、インプラントの費用を下げ治療を行うことが可能です。

また固定式のインプラントの場合は作る歯の本数に応じて被せものの費用がかかります。しかし、インプラントオーバーデンチャーの場合、上物の費用も入れ歯の費用だけになるため大幅に費用を抑えることが可能です。

 

②複数の歯がなくなっていても対応することが比較的容易

固定式のインプラントの場合は複数歯がなくなっている場合には、インプラントを入れる位置などを緻密に計画しなければなりません。これはインプラント位置により、被せ物の形態が決まってきてしまうためです。

インプラントの位置が少しでもズレてしまうと、不恰好な形や掃除をしにくい形態の被せ物になってしまう場合があります。

しかし、インプラントオーバーデンチャーの場合は、インプラントの頭の部分は入れ歯になります。

入れ歯には床(しょう)と呼ばれる歯肉の部分が含まれるため、通常のインプラント治療と比較するとインプラントの入れる位置のズレが許されます。(とは言え、大きくインプラントを入れる位置を誤ってしまうと入れ歯の形態まで変わってしまう可能性があります。)

このため多くの歯がなくなっている場合でも、インプラントの入れる位置をそこまで迷うことなく入れることができるのです。

また、最終的に噛み合わせを作る入れ歯の部分はどれだけ沢山歯を失っていても、容易に噛み合わせを作ることができるのでそういった意味でもインプラントオーバーデンチャーは多数の歯を失っている場合にはメリットになります。

 

③骨を足す処置を避けることが出来るかもしれない

通常のインプラント治療であれば、決められた部位にインプラントを入れる必要性があるため、全く顎の骨がない場所にも追加で人工の骨を足す処置などを行い、なんとかインプラントを埋入します。

しかし、インプラントオーバーデンチャーの場合、通常のインプラントと比較するとインプラント埋入の部位はある程度のズレが許されます。このため、大きく顎の骨が吸収している場所を避けてインプラントを入れることが可能です。

骨を足す処置は、どうしても患者様にお身体および金銭的にも負担がかかるものになるため、骨を足す処置を避けれる可能性があるインプラントオーバーデンチャーはその点からでも非常に有益な治療だと言えます。

 

④審美的に優れた頭を作ることが出来る

審美性についてはインプラントオーバーデンチャー最も大きな利点の一つだと言えます。

「入れ歯が審美的?」そんなことあるわけないと思われた方もいるのではないでしょうか?

実はそんなことはなく、入れ歯の大きなメリットとして歯肉の部分まで作れるという点があります。インプラント単体で治療を行うと歯肉の部分をピンクにすることは出来ても形態までは大きく変更することは出来ません。

これは取り外しができないため、ある程度の清掃性などを考慮する必要性があるためです。

しかし、インプラントオーバーデンチャーの場合は上物が入れ歯になるため、残っている歯茎の上に入れ歯の歯肉の部分を乗せてしまっても、入れ歯を取り外せば、容易に綺麗にすることが出来るのです。

つまり、通常のインプラントと比較すると、歯肉の形態の自由度が増すため審美的なものを作製することが出来るのです。

 

⑤取り外しが出来る

メリットであり、デメリットとも言えます。

しかし、取り外しが出来ることでお口の中の掃除を行いやすいといったメリットがあります。またインプラントフィクスチャーが問題なければ、再度型取りを行うことで、入れ歯は何度でもやりかえる事ができるといった利点もあります。

 

 

当院のインプラント治療は以下を参照ください。

https://www.inuki-dc.com/implant.html

 

インプラントオーバーデンチャーのデメリット

このように多くのメリットがあるインプラントオーバーデンチャーですが、やはりデメリットもあります。

 

①取り外しが必要

これはインプラントオーバーデンチャメリットでありデメリットです。

取り外しが出来るため、清潔に保つことが出来るインプラントオーバーデンチャーですが、患者様の心理的には面倒臭い、恥ずかしいなど感じられる人も、わずかながらいらっしゃいます。そのような場合はやはり固定式のインプラント治療を行う必要性が出てきます。

 

②気持ち悪く感じる場合がある

インプラントオーバーデンチャーはあくまでも入れ歯の治療の延長線上にある治療です。このため、どうしても入れ歯の床(歯肉の部分)があります。このため、本来の歯茎の上に、さらにこの床という部分が乗ってきます。多くの患者様は大抵はなれるのですが、強い嘔吐反射がある方には向かない治療です。

 

③装着した直後は入れ歯により歯茎が擦れて痛いことがある

通常のインプラント治療はインプラントフィクスチャーが噛み合う力を100%支えます。インプラントオーバーデンチャーもインプラントフィクスチャーが噛む力を支えますが、入れ歯の床(歯肉の部分)によっても支えられます。このため、インプラントオーバーデンチャーを装着した直後は、歯茎と入れ歯が擦れて痛みを感じることがあります。

 

 

インプラント1本入れたとしても隣の歯が悪くなるとまた隣もインプラントが必要になるなどの話はよく聞きます。

しかし、初診時にしっかりと全体の診査・診断を行い適切な治療法、インプラントの埋入部位、インプラントの本数などを決定することにより、長期に渡ってインプラントひいては自分の歯を守ることに繋がります。

このようなデメリットもあるインプラントオーバーデンチャーですが、多数歯を失っている状態の方には、最後の治療として非常に大きなメリットがある治療と言えます。

 

 

当院のインプラント治療は以下を参照ください。

https://www.inuki-dc.com/implant.html

監修者情報

歯科医師(院長) 井貫 幸一

歯科医師(院長) 井貫 幸一

歯科医師(院長) 井貫 幸一

  • 2013年 東北大学歯学部卒業 歯科医師免許取得
  • 2022年 いぬきデンタルクリニック 開業

患者さまの生涯にわたりお口の健康を維持し、笑顔あふれる生活をサポートできればと考えております。
お口のことでお悩みの方もそうでない方も是非一度お気軽にご相談ください。

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